記者会見する地銀協の五島久会長(15日、東京・千代田)

全国地方銀行協会の五島久会長(福岡銀行頭取)は15日の記者会見で「金利は先高観がある。(貸出金利は)少しずつ切り上がっていく」との見方を示した。6月の会長交代を控え、「企業の景況感も改善し、地域の経済活性化を感じる一年だった」と任期を振り返った。

足元の経済環境については企業倒産や休廃業企業の増加に触れ、「人手不足や物価高による調達コストの増加が要因」と指摘。事業再構築や事業承継の支援が必要になるとの考えを示した。

日銀による追加利上げ観測を踏まえ「新規の短期貸出金も金利がやや上昇傾向にある。急に上がるというよりも少しずつ切り上がっていくだろう」とし、「支払い負担をカバーできる経営をサポートしていく」と述べた。

地銀協加盟行の決算集計(速報値)では、合計の経常利益と税引き利益の合計がいずれも前の期比15%増で、61行中42行が増益、19行が減益か最終赤字に転落した。

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