決算発表するりそなホールディングスの南昌宏社長(14日、東京都中央区)

りそなホールディングスは14日、2030年3月末までに政策保有株式を簿価ベースで約3分の1まで削減する計画を示した。24年3月末時点で簿価で約2600億円あるが、6年間で1800億円程度を売却する。これまでは22年度からの4年間で800億円減らす目標だった。

同日の記者会見で南昌宏社長は売却で得た資金を「次の成長への投資に充てたい」と話した。

03年3月末時点で約1兆4000億円の政策株を抱えていたりそなは、03年5月に公的資金の注入が決まってからメガバンクを上回るペースで政策株を減らしてきた。

三井住友フィナンシャルグループ(FG)は26年3月末までの3年間で少なくても2000億円、みずほFGも同期間に3000億円減らす計画を打ち出している。

りそなは同日、25年3月期の連結純利益が前期比4%増の1650億円になるとの予想を発表した。

現行の中期経営計画で、最終年度の26年3月期に掲げる純利益の目標は1700億円だ。傘下のみなと銀行で発生するシステム統合の費用を除くと、実質的に1年前倒しで目標の達成をめざすことになる。

24年3月期の連結決算は、純利益が前の期比1%減の1589億円だった。融資先の焦げ付きに備える与信費用が約2倍の356億円となったことが響いた。

本業のもうけを示す実質業務純益は8%増の2113億円だった。国内企業の資金需要が旺盛で、今年3月末時点の貸出金残高は約43兆100億円と前年同月比で4%増えた。

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