舞台「千と千尋の神隠し」で千尋役を演じる橋本環奈さん=東宝提供
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 スタジオジブリのアニメーション映画を原作とした人気舞台「千と千尋の神隠し」のロンドン公演が7日(現地時間)、同地の老舗劇場「ロンドン・コロシアム」で本初日を迎え、開幕した。8月24日の千秋楽まで延べ135公演を予定。製作の東宝によると、日本人キャストによる日本語での海外上演では、過去最大規模となる。ダブルキャストで主人公の千尋役を演じる橋本環奈さんと上白石萌音さんは「お客様はお酒を飲んだり、ポップコーンを食べたり、気楽にリラックスして見てくださった」と声をそろえて喜んだ。

舞台「千と千尋の神隠し」で千尋役を演じる上白石萌音さん(左)=東宝提供
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 異界に迷い込んだ少女が、神々の訪れる銭湯で働きながら、人間界に戻るためにさまざまな経験を重ね成長する物語。英国の著名な演出家、ジョン・ケアード氏が宮崎駿監督の原作映画をもとに翻案・演出した舞台は、2022年に東京・帝国劇場で初演され、大衆演劇の優れた業績を表彰する「菊田一夫演劇賞」の演劇大賞を受賞した。現在国内でも、ロンドン公演とは出演陣を変えて全国ツアー中だ。

 ロンドンの劇場では英語字幕付き。すでに4月30日から試験的なプレビュー公演が始まっていた。東宝によると、映画の一場面を想起させる場面で観客がうれしそうに反応したり、登場人物たちのコミカルな演技に大きな笑いが起きたり。第2幕終了後のカーテンコールは、盛大なスタンディングオベーションで迎えられたという。

舞台「千と千尋の神隠し」のロンドン公演では、カーテンコールの際にスタンディングオベーションが起きた=東宝提供
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 「プレビューの段階でも、日本のお客様と(反応が)全然違った」と橋本さん。舞台進行中も遠慮せずに声を出して笑うロンドンっ子の鑑賞スタイルに「すごく気楽な部分が本当にすてきだなと思いました」とコメントした。上白石さんはスタンディングオベーションを演劇の聖地ロンドンで受け、「浴びたことのない熱気を浴びて、しばらくボーッとしてしまうくらいびっくりしました」と感慨深げ。「日本らしさを前面に出したシーンや動きがしっかり受け入れられているのを感じた。これは私たちだからできることなのかな」と明かした。橋本さんも「日本の良さやリアルを伝えられる部分はこの演劇ならでは。だから、ロンドンの方々にも楽しんで受け入れてもらったのではないでしょうか」と推量した。【広瀬登】

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