将棋駒の生産量日本一を誇る山形県天童市の舞鶴山山頂広場で13日、恒例の「人間将棋」が始まった。武者姿の人を駒に見立て、巨大な盤上で対局するもので、桜が咲き誇る広場で快晴の下、約4万2000人の観覧者が会場を訪れた。
初日は、ともに初出演の貞升南女流二段と武富礼衣(れい)女流初段が対局。武者言葉を使って指示を出し、会場を盛り上げた。
駒武者は、地元の天童高と創学館高の生徒が務めた。「対局中にすべての駒を動かす」など人間将棋の暗黙のルールに苦戦しながら、およそ1時間半にわたって熱戦が繰り広げられた。武富女流初段が「拙者の負けじゃ」と宣言して、貞升女流二段が140手で勝利した。
対局は、谷川浩司十七世名人と戸辺誠七段が交代で解説。聞き手は和田あき女流二段が務めた。
対局後、勝利した貞升女流二段は「最後に逃げ切ることができた」と語り、負けた武富女流初段は「桜が満開の中で将棋ができて幸せでした」と振り返った。14日は広瀬章人九段と戸辺誠七段が対戦する。【古賀三男】
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