ラ・カンパネラを弾く徳永義昭さん=佐賀市で2021年4月25日午後2時42分、竹林静撮影

 フジコ・ヘミングさんの演奏に感銘を受けて独学で「ラ・カンパネラ」を習得した佐賀市川副町のノリ漁師、徳永義昭さん(63)は、ヘミングさん死去の知らせに「全国のピアノ仲間からの連絡で亡くなられたことを知った。じわじわと悲しみが湧いてきて、今は暗い気持ちです」と惜しんだ。

 徳永さんは52歳の時、テレビでヘミングさんが演奏する「ラ・カンパネラ」に衝撃を受け、挑戦を決意。猛練習で難曲を弾きこなし「奇跡のピアニスト」と呼ばれるように。後にヘミングさんのコンサートに出演するなど交流し、徳永さんの歩みは、現在製作中の映画「ら・かんぱねら」の題材にもなった。

 徳永さんは「フジコさんのお陰で今の自分がある。人生を変えてくれた人で本当に感謝している」と語り、「会えなくなるのは悲しい。私が言うのもおこがましいが、フジコさんの魂を受け継いでいきたい」と悼んだ。【斎藤毅】

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