囲碁の第49期名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第6局が30、31の両日、千葉県木更津市で打たれ、一力遼本因坊(27)が芝野虎丸名人(24)に236手で白番6目半勝ちし、4勝2敗で名人を奪取した。一力新名人は名人初獲得で、本因坊、棋聖、天元と合わせて4冠となった。芝野名人は3連覇を果たせず、無冠となった。7大タイトルは、4冠の一力名人と3冠の井山裕太王座(35)=碁聖、十段=の2人が持ち合う形となった。
対局は、一力名人が中盤にリードを奪うと、その後も安定した打ち回しを見せて快勝した。一力名人は終局後、「本局も含めて難しい碁が多く、4冠を達成したのは今の実力からすると上出来かな。天元戦の防衛戦も控えているので切り替えて頑張りたい」と語った。
一力名人は2020年に初の7大タイトルの碁聖を獲得。22年に棋聖、23年に本因坊と天元を獲得して3冠となった。今年9月には、国際棋戦の応氏杯世界選手権を制し、日本勢として19年ぶりに世界一に輝いた。【武内亮】
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