いまだに音信不通となっている新庄まつりの人形師の問題で、20ある町内のうち5つの町内が、人形師との「決別」の意思を示したことがわかった。新庄山車連盟は、「人形を確保できない場合他県から借りる」方針を固めている。
この問題は、新庄まつりの山車(やたい)の人形を手掛ける男性人形師が、8月から音信不通となり、まつりの山車制作に大きな影響が出たもの。
20ある町内の意見の集約は9月30日に行われ、四代目の男性人形師が継承する野川家の人形について議論を交わした。
その結果、人形師との「決別」の意思を示したのは5つの町内で、「自分たちで作る」もしくは宮城・栗原市など「他県から借りたい」との案を提示した。
ほかの15の町内は「野川家の人形を継続して使いたい」としながらも、それが叶わなければ「他県から借りる」「自分たちで作る」「人形のない山車もやむなし」などと回答。
このうち2つの町内が、野川家の人形を「新庄市が買い取るべき」と訴え、公有化を求めた。
この意見集約を受けて新庄山車連盟は、音信不通の四代目や先月亡くなった三代目の親族と交渉を進め、不調に終わった場合、以前、野川家から約80体を買い取った栗原市など他県から借りる方針を固めた。
11月上旬に開く役員会で最終決定され、野川家との決別の意思を示した5つの町内もこの決定には従う方針。
2025年に“270年の節目”を迎える新庄まつり。
新庄山車連盟は「今回の対応は急場しのぎに過ぎず、抜本的な対策を講じなければならない。20の町内が何の不安も心配もなく山車作りに打ち込める態勢を早急に整える」と話している。
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