将棋の第55期新人王戦で優勝を決め、笑顔で対局を振り返る服部慎一郎六段=大阪市福島区の関西将棋会館で2024年10月21日、新土居仁昌撮影

 将棋の第55期新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負の第2局が21日、大阪市福島区の関西将棋会館で指され、服部慎一郎六段(25)が高田明浩五段(22)に158手で勝ち、2連勝で優勝した。服部六段の優勝は2022年の第53期に続き2回目。棋戦優勝回数は21年の加古川青流戦を合わせて3回となった。

 服部六段は富山市出身。中田章道七段門下で20年4月にプロ入りした。力戦志向の居飛車党で、今年度はこの日の勝利で21勝2敗(未放映のテレビ対局を除く)となり、全棋士中トップの勝率をさらに9割1分3厘まで上げた。

 終局後、服部六段は「今期の新人王戦は決勝三番勝負に来るまでも厳しい戦いが続いたので、優勝という結果を出せたのはすごくうれしい。(2回目の優勝になったが)まだタイトル戦に出場できていないので、まずはそこを目指して頑張っていきたい」と喜びと今後の抱負を語った。

 一方、21年4月のプロ入り後、初めて棋戦の決勝に臨んだ高田五段だったが、「中終盤で離される展開が続いたので、中盤力を上げないといけないと感じた」と肩を落とした。

 新人王戦は26歳以下かつ六段以下の棋士や、成績で選抜された女流棋士らに参加資格があり、森内俊之九段ら3回優勝した棋士が過去に3人いる。【新土居仁昌】

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