俳優の西田敏行さん=東京都渋谷区のNHKで2012年12月31日、手塚耕一郎撮影
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 映画「釣りバカ日誌」シリーズやミュージカル「屋根の上のヴァイオリン弾き」などに主演していた人気俳優、西田敏行(にしだ・としゆき)さんが死去したことが17日、分かった。76歳。

 福島県出身。明治大学を中退、1970年に劇団青年座養成所を卒業して青年座に入団。71年、矢代静一作「写楽考」で初主演して注目を浴び、77年、紀伊国屋演劇賞個人賞を受賞した。94年からミュージカル「屋根の上のヴァイオリン弾き」の主人公テヴィエ役を森繁久弥さんから引き継ぐなど、大劇場でも活躍した。

 テレビは、73年NHKの連続テレビ小説「北の家族」を皮切りに親しみやすい風貌と演技で茶の間の人気を集め、「池中玄太80キロ」の主題歌「もしもピアノが弾けたなら」も大ヒットした。

 NHK大河ドラマは、「おかか」のセリフが流行語となった「おんな太閤記」をはじめ、「翔ぶが如く」「八代将軍吉宗」「葵徳川三代」と主演作が続いた。

 映画は、「植村直己物語」「敦煌」などの大作や「学校」「学校Ⅱ」などの話題作で確実な演技力を示した。特に88年から始まった「釣りバカ日誌」シリーズは、「ハマちゃん」役の西田さんと「スーさん」役の三国連太郎さんの名コンビが人気を呼び、松竹のドル箱映画として、全22作が公開された。

 2003年公開の「ゲロッパ!」「釣りバカ日誌14/お遍路大パニック!」で、毎日映画コンクール男優主演賞を受賞。ほかに「敦煌」「学校」などで、日本アカデミー賞最優秀主演男優賞、ゴールデンアロー賞を受賞した。

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