能登半島地震の影響で休講していた石川県立輪島漆芸技術研修所(同県輪島市釜屋谷町)が7日、約9カ月ぶりに授業を再開した。地震の影響で研修期間がずれ、在校生は12月に進級し、新入生15人も同月に入所する予定。
元日の地震で研修所の建物被害はそれほど大きくなかったが、断水解消や研修生の寄宿先の確保のめどが立たず、再開が大幅に遅れた。また9月21日の豪雨で講師らが被災したため、当初の再開予定だった10月1日から1週間ずれ込んだ。
同研修所によると、地震後に1人が退所し、現在は19人が在籍。この日、研修生はそれぞれの机の周りを片付けたり、さっそく課題の作品づくりに取りかかったりした。
川崎市出身の専修科1年、綿谷朋子さん(29)は、現在は石川県能登町の母親の実家から通っている。地震への恐怖から退所も考えたが、「輪島が好きなので戻ることにした。街の様子を見ると寂しいが、周りの人たちが明るく振る舞っているのを見て私も頑張ろうという気になった」と話した。【阿部弘賢】
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