毎日新聞の「人生相談」で今年6月まで回答者を務めた漫画家、ヤマザキマリさんの幅広い表現世界を紹介する展覧会「ヤマザキマリの世界」が富山県南砺市の市立福光美術館で開かれている。北陸では唯一の開催で、会期は28日まで。
イタリアで画家修業したヤマザキさんは、古代ローマと日本の銭湯文化をクロスオーバーさせた代表作「テルマエ・ロマエ」で人気を博し、現在は漫画家だけでなく、テレビのコメンテーターや著述家などとしても活躍中。同展は、同市ゆかりの世界的版画家、棟方志功のファンという縁で開催が実現。4歳の時に描いたお絵かきから、作品の原画まで約260点を展示する。
「テルマエ……」の手描き原画は約30点。彩色のものもありファン垂ぜんだ。またシンガー、山下達郎さんや富山県出身の落語家、立川志の輔さんを描いた油彩肖像画ではヤマザキさんの画家としての実力を証明する。ヤマザキさんは「途中で挫折を経験しても、表現という生業は投げ出さず年齢を重ねてきた自分を、いまなら少しぐらいは労(ねぎら)えるかもしれない」とコメントを寄せた。
観覧料一般1200円。火曜休館。【青山郁子】
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