昭和時代に福井県内を走った蒸気機関車から、ことし3月に延伸開業した北陸新幹線まで、60年間にわたって鉄道を撮り続ける越前市出身の写真家・南正時さんは、昭和時代に鉄道少年のバイブルとなった「鉄道大百科」の生みの親です。このほど、南さんの写真活動の集大成となる写真集が完成しました。
越前市出身の鉄道写真家・南正時さん(77)は、鉄道に魅了され、これまで60年間にわたり国内外で写真を撮り続けてきました。
鉄道写真家・南正時さん:
「福井はすごく鉄道が発達した県。昔から福井県の写真が多いのは、鉄道写真のメッカと言えるくらい恵まれた土地だから。ローカル線の福井鉄道は、『FUKURAM』は市内を走るときはゆっくり走り、福井から武生までを郊外電車として走るときはスピードを出す。それが鉄道マニアにはすごく面白い」
今回の写真集には、1964年から2024年までの県内の鉄道にまつわる選りすぐりの写真、約80点が掲載されています。
南さんは表紙になっている福井鉄道の『FUKURAM』の写真について「緑の中を走る赤い電車がすごく印象に残っている。これが僕の一番のお気に入りで表紙に使った」と話します。
1972年12月撮影のSL越美北線や、1976年5月撮影の北陸本線ライチョウ、2011年5月撮影の寝台特急トワイライトエクスプレスなど「中を開けると、懐かしい写真がいっぱい出てくる。廃止になって、電車が走っていないところもある。そういうのを見て『これは通学したときに乗った電車』などと思いを馳せてほしい。ぜひ、県内の方にまず手に取って見てほしいと思っている」と話します。
写真集は、8月8日から首都圏や県内の書店などで販売され、サイン会とトークショーは、9月1日午後4時から敦賀駅横の「otta」で行われます。申し込みの必要はないということです。また、8月からは県内3カ所で写真展も行われます。
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