阪急阪神ホールディングスの株主総会が開かれ、株主からは運営する宝塚歌劇団の劇団員が死亡した問題をめぐり、厳しい指摘が相次ぎました。

【阪急阪神HDの株主】「(宝塚歌劇団の)宙組公演が再開するとのことで、見たいとは思っているのですが、見て自分はどのような気持ちになるのかはまだ分かりません」

14日に行われた阪急阪神ホールディングスの株主総会には、およそ2000人の株主が参加し、歌劇団の質問を中心に大荒れの展開となりました。

運営する宝塚歌劇団をめぐっては去年、宙組の劇団員の女性(当時25)が死亡し、劇団側は上級生らによるパワハラを大筋で認めています。

株主総会の冒頭で角和夫会長は「二度とこうした問題を発生させないよう、再発防止に全力で取り組んでいます」と改めて謝罪しました。

株主からは劇団の問題について、「ハラスメントの認識がずれている」といった指摘のほか、「腐ったリンゴは捨てなければ組織が腐ります」などと、角会長の辞任や経営陣の交代を求める責任論も相次ぎました。

角会長は現時点で役員の交代はせず、自身も役職定年の来年まで続投する考えを示しました。

【責任論について質問した株主】「とてもじゃないけど納得できません。腐ったリンゴは捨てろということですよ。箱ごと全部だめになりますよ。それは鉄則ですよ、組織で。阪急阪神の会社のイメージも悪くなるだけ、宝塚市のイメージも悪くなるだけ。良いこと一つもありません。まず思い切った決断をしてほしい」

【阪急阪神HDの株主】「遺族に対してはもっともっと丁寧な対応をしてもらいたい。(角会長は)改革をして、それが終わった段階で退任やろうな」

劇団員の死亡以降、中止されていた宙組の公演は6月20日から再開する予定で、劇団は今後も職場環境の改善に取り組んでいきたいとしています。

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