歌舞伎俳優の市川團十郎さんが30日、大阪・道頓堀川の船上に設置した舞台で、「にらみ」を披露した。10月に大阪松竹座である襲名披露興行の成功を祈願するイベントで、集まったファンからは「十三代目!」「成田屋!」などと声がかかった。
「にらみ」は市川宗家に受け継がれる芸。にらみを見た人は邪気が払われ、1年を無病息災で過ごせるといわれる。この日は歌舞伎ファンだけでなく外国人観光客らも川岸に集まり、にぎやかな雰囲気に包まれた。
2022年11月、東京・歌舞伎座で始まった襲名披露公演は、24年10月の大阪松竹座「十月大歌舞伎」で締めくくる。演目は「雷神不動北山櫻(なるかみふどうきたやまざくら)」などを予定している。
團十郎さんは「雷神不動北山櫻は二代目市川團十郎白猿が約280年前に大阪で上演し、大当たりしたそうでございます。それゆえ、どうしても大阪公演でこの演目をご覧いただきたく、選びました」などとあいさつし、大きな拍手が送られた。【松室花実】
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