国の重要文化財である「百鬼夜行絵巻」が、21日から一乗谷朝倉氏遺跡博物館で限定公開されています。
     
福井市の一乗谷朝倉氏遺跡博物館では、国の重要文化財に登録されている「百鬼夜行絵巻」が展示されています。破れた傘の妖怪や、琵琶の妖怪、古道具が妖怪に化けた様子など、妖怪や鬼が夜に列をなす「百鬼夜行」の様子が細かく描かれています。
  
百鬼夜行絵巻は、室町時代から大正時代まで国内で数多く描かれましたが、その中でもこちらの絵巻は室町時代に描かれ、現存するものでは最も古いものです。「一休さん」で知られる臨済宗の僧・一休宗純が開いた京都の大徳寺に所蔵され、作者は室町時代中期から戦国時代にかけて活躍した大和絵の絵師として知られる土佐光信だと伝えられています。
 
福山千奈アナウンサー:
「わあ、すごく長い絵巻です。こうやって近づいて見るとオレンジ・青・赤と色鮮やかで、とても昔に描かれたとは思えないほどきれいです!」
  
その昔、夜の妖怪の行列を見ると命がなくなると言い伝えられ、行列が予想される日には人々は家から外に一歩も出なかったとされています。当時の人は日本に伝わる長い年月を経た道具などに宿る霊である付喪神を信じ、この絵巻を見て当時の人は、物を粗末に扱わないようにしていたそうです。
  
「百鬼夜行絵巻」は、一乗谷朝倉氏遺跡博物館の特別展示室で5月26日まで特別限定公開されています。     

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