男子の2位でフィニッシュする大牟田の村上遵世=たけびしスタジアム京都で2024年12月22日、滝川大貴撮影

全国高校駅伝・男子(22日、京都)

7区間42・195キロ

2位=大牟田(福岡)、2時間1分57秒

 大牟田の2年生アンカー・村上遵世(じゅんせい)は、フィニッシュすると思わず両手を合わせた。「準優勝と優勝の違いはすごくある」

 1位の佐久長聖(長野)とは24秒差。24年ぶりの頂点も視界に入っていただけに、なおさら悔しかった。

 村上がたすきを受け取った時点で、佐久長聖を2秒リードしていた。5000メートルの持ちタイムで及ばない相手に食らいつき、一騎打ちの展開に持ち込んだ。

 だが、残り1キロ付近で大きく離された。「相手の力も借りて走ろうと思ったが、力の差があった」

7区、力走する大牟田の村上遵世(左)と佐久長聖の石川浩輝=京都市内で2024年12月22日、中川祐一撮影

 それでも、チーム力の高さを感じさせる2位だ。前半から好位置に付けると、首位を争う位置まで押し上げた4区の野田顕臣(けんしん)から3人連続で区間賞。全7区間のうち6人が区間4位以上の安定したレース運びで、佐久長聖に肉薄した。

 野田は「今年はエースというより総合力のチーム」という。

 6位だった前回大会は最上級生に複数のエース格を擁したが、今年は飛び抜けた存在がいない。だからこそ、練習では集団からこぼれ落ちそうになると互いに声をかけて踏ん張り、オーバーワークになりそうな時は休息を入れるよう促した。

 一丸となって力を高め合い、野田が「誰がどこを走ってもいい」と胸を張るチームができあがった。

 過去5回優勝しているが、近年は全国大会に出場できない年もあった。2位は2013年大会以来。あと一歩で頂点に届かなかった悔しさも、古豪復活の糧となる。【石川裕士】

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