フィギュアスケートの全日本選手権最終日は22日、大阪府門真市の東和薬品ラクタブドームでアイスダンスのフリーが行われ、リズムダンス(RD)首位の「うたまさ」こと吉田唄菜選手、森田真沙也選手組(木下アカデミー)が104・37点、合計176・21点で初優勝を果たした。
演技が終わると、2人は肩を抱き合い、何度もうなずき合った。細かなミスもあり点数はそこまで伸びなかったが、森田選手は「転倒とかはなく一通り滑り終えられたのが、一つの大きな収穫」と、ほっとした表情を見せた。
フリーの音楽は「ロミオとジュリエット」。吉田選手が「この物語を知らない人でも分かっていただけるような演技をしたい」と語るように、世界観をリンクの上で感情を豊かに表現した。
グランプリシリーズ初出場となった今季のNHK杯は悔しさの残る9位。それまではスケート以外の「無駄なけんか」があったと、2人は苦笑いしながら振り返る。
「僕らは普段の関係性も練習の質に影響してくる」と森田選手。今大会まで「無駄なけんか」はしないと2人で決め、さらに良い関係性で練習を積んできたことも、初優勝という結果につながった。
2025年の世界選手権(米ボストン)の代表選出も有力になった。吉田選手は「足を置く位置の明確さが(世界のトップ選手と)まだまだ違う。シャープさが足りないと思うので、誰が見ても正確な滑りをもっと練習していきたい」と、次の舞台を見据えた。【深野麟之介】
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