2区、力走する区間賞の東大阪大敬愛の久保凜(右)=京都市内で2024年12月22日、長澤凜太郎撮影

全国高校駅伝・女子(22日、京都)

5区間21・0975キロ

久保凜(東大阪大敬愛) 2区=12分47秒

 トラックを離れても抜群の存在感を放った。女子800メートル日本記録保持者で東大阪大敬愛の久保凜(2年)が、2区で16人抜きの快走を見せてチームの初入賞に貢献した。

2区、力走する区間賞の東大阪大敬愛の久保凜=京都市内で2024年12月22日、長澤凜太郎撮影

 本職の800メートルの5倍超の4・0975キロの距離にも不安はなかった。21位でたすきを受けると「自分は前を追うだけ」。序盤の上りから着実にリズムを刻み、下りが続く後半に加速した。2006年大会で小林祐梨子さんが須磨学園時代に出した2区の日本選手の最高記録には12秒届かなかったが、区間賞を獲得して5位まで浮上した。

 流れに乗ったチームは3区以降も踏ん張り、6位に入った。初出場した前回大会の35位から大きく順位を上げ、野口雅嗣監督は「久保がかなり攻めたレースをしてくれた」とたたえた。

 サッカー日本代表の久保建英(レアル・ソシエダード)のいとこで、今年7月に800メートルの日本記録を19年ぶりに更新して多くの注目を浴びた。重圧を感じたが「『久保さん頑張れ』と沿道からたくさん声を掛けてもらい、幸せな気持ちで走っていた」と大声援を力に変えた。

 前回大会は直前に盲腸になって欠場しただけに、今大会に懸ける思いは強かった。「一緒にたすきをつなぐ仲間がいるから頑張れるのが駅伝のいいところ。自分もすごく楽しかった」。初の都大路に充実感をにじませた。【下河辺果歩】

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