試合を観戦する大勢の人たち=兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で

 第97回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)の「21世紀枠」の各地区候補9校が13日、発表された。釧路江南(北海道)▽久慈(岩手)▽横浜清陵(神奈川)▽名古屋たちばな(愛知)▽小松工(石川)▽山城(京都)▽大田(おおだ、島根)▽高松東(香川)▽壱岐(長崎)――の9校が選ばれた。

 21世紀枠は2025年1月24日の選考委員会で候補9校から東西を区分せずに2校が選ばれる。9校のうち8校が初の候補校。釧路江南は06、07年以来、3回目の選出となった。公立校は8校で名古屋たちばなが私立校で唯一、選ばれた。

 今秋の戦績は釧路江南が北海道大会で8強入り。地区大会では小松工が4強、大田、壱岐が8強、久慈は1回戦を突破し、名古屋たちばなは初戦敗退した。府県大会では小松工、壱岐が準優勝、久慈、名古屋たちばなが3位、山城、大田、高松東が4強、横浜清陵が8強入りしている。

 春夏の甲子園大会に出場経験がないのは横浜清陵、名古屋たちばな、高松東、壱岐の4校。釧路江南は夏4回(1961、66、76、77年)、久慈は夏1回(79年)、小松工は夏2回(64、00年)、山城は春1回(57年)夏3回(50、52、61年)、大田は春3回(41、69、87年)夏3回(37、59、83年)の出場歴があるが、いずれも初戦敗退している。

 21世紀枠は練習環境などの困難克服や地域貢献などを選考条件に加え、一定の戦績を挙げながら甲子園出場を逃している学校に出場機会を広げるため、01年から設けられた。選出された2校は一般選考校とともに、25年3月18日から13日間(準々決勝、準決勝翌日の休養日を含む)、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開かれる大会に出場する。組み合わせ抽選会は3月7日。【長宗拓弥、下河辺果歩】

選考方法

 第1次選考では、単独地区扱いの北海道を除く46都府県高校野球連盟が1校ずつ推薦。推薦された46校を8地区に分けて2次選考し、北海道を含む9地区で各1校の候補校を絞り込んだ。センバツ選考委員会当日に東西を区分せずに2校を選ぶ。残った7校は一般枠の推薦校として、各地区での選考対象に加わる。

選考基準

 21世紀枠はセンバツの招待大会としての特性を象徴し、高校野球の模範的な姿を実践している学校を以下の基準に沿って選ぶ。①秋季都道府県大会のベスト16以上(加盟校が129校以上の都道府県はベスト32以上)が対象②以下の推薦例のいずれかに当てはまる学校。▽少数部員、施設面のハンディなど困難な環境の克服▽学業と部活動の両立▽数年間にわたり試合成績が良好ながら、強豪校に惜敗するなどして甲子園出場機会に恵まれていない▽創意工夫した練習で成果を上げている▽部外を含めた活動が他の生徒や地域に良い影響を与えている。

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