自身の経験談を語る前川楓選手(中央)=津市高茶屋のイオンモール津南で2024年12月7日午前10時42分、渋谷雅也撮影

 パリ・パラリンピック陸上女子走り幅跳びで6位に入賞した津市出身の前川楓選手(26)=新日本住設=が7日、津市高茶屋のイオンモール津南で開かれた交通安全のイベントに参加した。中学3年時、自宅付近でアクセルとブレーキを踏み間違えた車とブロック塀に挟まれる事故に遭い、右大腿(だいたい)部を切断した経験から、交通安全の大切さを呼び掛けた。

 イベントにはイラストなどが描かれた義足を装着して登場した。ファッションや絵本製作など豊かな個性を発揮している前川選手は「家族、友達にすごく支えられたおかげで『足を切断したから、これを諦めないといけない』ということはなかった」と振り返った。

 中学校ではバスケットボール部に所属し、陸上競技は事故後、高校から始めた。「大会に出ると、同じ障害を持つ選手にたくさん出会えて友達も増えた。もっともっと速く走りたいと思うようにもなり、目標を持つようになった」と競技を通じて仲間と親交を深め、競い合うことで、自らを高めていったことを明かした。【渋谷雅也】

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