男子90キロ級決勝で攻める村尾三四郎(左)=東京体育館で2024年12月8日

柔道グランドスラム東京大会(8日・東京体育館)

男子90キロ級優勝=村尾三四郎(JESグループ)

 今夏のパリ・オリンピックの決勝で敗れてから約4カ月。並々ならぬ思いを持って臨んだ今大会を制した村尾三四郎は「ロス(五輪)への再出発をテーマに置いた大会で、良いスタートを切れた」と胸をなでおろした。

 パリ五輪の男子代表で金メダリストの阿部一二三と永瀬貴規は今大会に出場しなかった。五輪後の休養などを考慮すれば、村尾も回避できたが「金メダルだったら出ていない。銀メダルだったから、早く戦いの場に戻りたい」と決断した。

 五輪直後から稽古(けいこ)を再開した。「心がついてこない状況が続いた」が、己を奮い立たせて体を動かし続け、ギリギリで調子を取り戻した。

 「柔道から逃げずに向き合えた自分を評価したい」と語った村尾。見据えるのは4年後のロサンゼルス五輪での雪辱だけだ。【高橋広之】

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