那覇市出身で40歳のプロ格闘家Yuka☆(本名・砂川ゆか、SHINE沖縄)が立ち技格闘技の「Krush(クラッシュ)」と、ニュージャパンキックボクシング(NJKF)が運営する大会「ミネルヴァ」で活躍している。3人の子育てをする“ママさんファイター”は、8日に東京・後楽園ホールで行われるクラッシュの試合に、同団体唯一の県出身女性選手として臨む。「職場の仲間や家族に勝利を届けたい」と意気込む。(仲間勇哉)

 格闘技を始めたのは24歳ごろで、きっかけはよくある「産後のダイエット目的」だった。アマチュア大会には何度も出場していたが、コロナ禍で大会がなくなる憂き目に遭った。「プロは無観客でも試合をしており、後悔するのは嫌だった」とプロの道を選んだ。

 プロデビューは37歳の遅咲き。昨年11月、「ミネルヴァ」のライトフライ級王座決定戦で勝利して王者になった。「職場にすごくバックアップしてもらったので、チャンピオンベルトで恩返しがしたかった。目標が達成できた」と喜ぶ。

 一方、減量が大変なことから階級を一つ上げてフライ級に転向して王座を返上。将来的には同団体での同階級王者が目標だ。

 仕事と育児の合間を見つけて練習をこなす。結果を出すために自分を追い込む日々だが「いろいろな人たちに応援してもらえて励みになっている」と笑う。

 今回試合があるクラッシュは、K-1と同じ会社が企画と制作をする大会。担当者によると「K-1への登竜門的な立ち位置も兼ねている」という。

 クラッシュ参戦は3試合目で、過去2試合はミニマム級で出場して惜しくも勝利はならなかった。

 8日に後楽園ホールである「クラッシュ.169」ではフライ級となって初めての試合に臨む。「相手のリーチが長くなるため未知数の部分はあるが、前に出て圧をかける自分のスタイルを出せるように準備したい」と初勝利へ気合を入れる。

 もともと40歳で引退を考えていたことから、来年7月に41歳を迎えるタイミングでプロ生活に終止符を打つつもりだ。目標はもう一度ベルトを巻くことで「悔いのないように、最後まで思い切り戦いたい」と誓った。

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