パリ・オリンピックの射撃・混合エアピストルで、ラフなTシャツ姿で出場し、「無課金おじさん」と話題を呼んだトルコの銀メダリスト、ユスフ・ディケチュ選手(51)が6日、宇都宮市の栃木県ライフル射撃場で開かれた講習会に講師として登場した。約20人の日本選手と交流したディケチュ選手は日本で注目されたことについて、「反響は届いていた。喜ばしい気持ちだった」と笑顔を見せた。
ディケチュ選手はパリ五輪で、ゴーグルや耳の保護具など特別な装備をつけずに左手をポケットに突っ込んで射撃をする姿がSNS(ネット交流サービス)で話題を集めた。ソーシャルゲームで装備にお金をかけない人になぞらえ、「無課金おじさん」と呼ばれた。日本ライフル射撃協会の招待で3日に来日した。
ベージュのジャケット姿で座学形式の講習会に参加したディケチュ選手は緊張を克服する方法について「今でも緊張する。技術を高め、自信を深めることで心は落ちついていく」とアドバイスした。講習会後の取材には、保護具などをつけずに競技に臨むことについて「脳が(装備に)気を取られることになるので、装備をつけるのは好きではない。競技を始めてからずっとそうだ」と話した。日本選手の印象について「今日の参加者の中から、私のライバルとして次の五輪に出場している選手がいると感じた。日本の選手の情熱に触れることができた」と交流を楽しんだ様子だった。【池田一生】
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