プロ野球ソフトバンクの野球教室「ベースボールキッズ2024」が30日、県総合運動公園レクリエーションドームで行われた。県出身の山川穂高、又吉克樹、東浜巨、前田純、嶺井博希、リチャードの6選手が参加。県内各地の小学生224人が憧れのプロ野球選手から投球、打撃、守備、走塁の指導を受けた。

 山川内野手はノックを受けてグラブトスする守備のプレーを指導。「野球選手はかっこよくてなんぼ」と話し、普段とは違う練習に苦戦する子どもたちを見守りながら「いいね」「そうそう、そんな感じ」と笑顔で激励した。

 リチャード内野手はティーバッティングでの打撃を指導し「ナイスバッティング」と声をかけて交流を楽しんだ。練習後に6人の選手らによるバッティングが披露され、リチャード内野手が打席に立つと、子どもたちから「リチャード」コールが響き、豪快な打球に歓声が湧いた。

 質問タイムで「ピッチャーにとって一番大事なことは?」との問いに、東浜投手は「しっかりご飯を食べて体力をつけたら良い投手になれる」と回答。「バッティングのこつは?」との質問に、山川内野手は「こつは自分で見つけるもの。こつこつ練習することがこつ」と答えた。

 北中城小5年の仲田晄月(こうき)さん(10)は「走塁の練習でベースの回り方を教えてもらった。ツーベースヒットにできるように頑張りたい」と目を輝かせた。

(國吉楓乃)

小学生 プロの技に歓声

1軍定着へ本気で挑む

リチャード 

 リチャード内野手は今シーズンを「技術面の向上もそうだが、毎日やるべきことを明確にして入るということをやり通せたシーズンだった」と振り返った。

 打撃面では投手へのアプローチを迷わないよう準備をしてきたという。「改めてフィジカル面に取り組んでいるので、打てなかったらしょうがないと思えるようなメンタルにするためにきつい練習をしている」と語った。来シーズンに向け「毎年言っているがなかなかできていない1軍への定着ができるよう本気で頑張りたい」と飛躍を誓った。

 沖縄の子どもたちには「すごくエネルギッシュなので、その力をコントロールしてどんどん野球がうまくなってほしい」とメッセージを送った。

明日からスイッチ

山川 

 山川穂高内野手は西武からソフトバンクに移籍し、全143試合に出場して本塁打王と打点王の2冠を達成した。「本塁打王と打点王、リーグ優勝に関しては誇れる」としながらも「内容には満足していないので個人的な反省もある。明日からスイッチを入れて野球モードにしたい」と今季を振り返った。

 来季に向けては状態が良かった8、9月のコンディションに最初から持っていきたいと話し、「準備したものしか出ないことは分かっている。今までの経験を踏まえて、より良い準備を目指してやっていけば良い成績は出続けると思う」とさらなる活躍を誓った。

 地元沖縄の子どもたちと交流して「みんな野球が好きなんだと感じた。教えると言うよりもプロしかできないプレーを見せた。子どもたちの夢であり続けることがプロ野球選手にとって大事なことだと思うので、まずは成績を出して目標とされる選手になれれば」と語った。

今季の反省を洗い出す

東浜 

 今季プロ12年目となった東浜巨投手は「目標としていた開幕ローテーション入りを果たすことができ、序盤は良い状態が続いたが、体の変化への対応が難しく、夏場以降に状態が落ちて最後は上がることができずに悔しいシーズンだった」と振り返った。

 オフシーズンは「今季の反省を洗い出し、出てきた課題に対して練習することと、質の良い練習の量をこなして体をつくっていきたい」と原点回帰して練習を積む考えだ。

 来シーズンに向け「自分にとって今後の野球人生に大きく影響する勝負の1年だと思う。しっかり覚悟を持って過ごし、開幕から入り1年間ローテーションを守って優勝に貢献できれば」と力を込めた。

今季の振り返りと来季の抱負

(写図説明)守備の捕球から送球までの動きを指導するソフトバンクの山川穂高=県総合運動公園レクリエーションドーム(喜屋武綾菜撮影)

(写図説明)子どもたちのプレーを見守る東浜巨

(写図説明)バッティングを指導するリチャード

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