アマチュアスポーツで注目される7人制サッカー”ソサイチ”です。
社交的サッカーを意味する、このソサイチアジア大会で連覇を果たした日本代表メンバーに、広島の選手がいます。
ひとりは、小学校の先生、もう一人は、あの名将の息子でした。

ブラジル発祥の7人制サッカー「ソサイチ」。
コートはサッカーのおよそ4分の1。
オフサイドはなく、攻守が目まぐるしく入れ替わるのが特徴です。
社交的サッカーを意味するアマチュアスポーツ・ソサイチ。
その日本代表が先月、アジア大会で連覇を達成!
広島出身の2人が優勝に貢献しました。

【岡野アナ】
「彼らが福山市にきているということでやってきました…あの方じゃないですか?。
似ていらっしゃいますね!」

みなさん、お分かりですかね?森保陸選手、24歳。
そう、サッカー日本代表・森保一監督の三男です。

(森保陸選手・24歳)
Q:そっくりですよね?
「本当ですか?よく言われます。自分ではそんなに思わないんですけど、顔全体的に似てるよねってよく言われます」

父や兄の影響で、サッカーを始めたのは5歳のとき。
サンフレッチェのユース出身で、プロサッカー選手を目指し、練習に励んできました。

(森保陸選手)
「日本代表で国を背負って戦いたいっていうのは、子どものころからの夢でした。
第一歩をアメリカ(セミプロリーグ)でスタートしたが、2年やってダメだったら辞めようと思った。プロを目指すっていうのをやめるっていうのは難しい決断だったんですけど、でも、どこかで区切りをつけないといけないと思ったんで、もうきっぱりやめました」

昨シーズンからはソサイチのチームでプレーしている森保選手。
プロサッカーとは異なりますが、憧れの日本代表に初めて選出されました。
背番号は、「17」。
尊敬する父・森保監督が現役時代につけていた背番号です。
ディフェンダーとして、体を張った守備でピンチをしのいでは、4ゴールをお膳立て、攻守にわたって活躍しました。

【森保陸選手】
「全く想像していなかった。サッカー続けていてよかった」
Q:お父様はなんと?
「国を背負うんで頑張っこいって言われました。まだまだ日本を背負って戦えるチャンスがあるというのは、このソサイチだからこそだと思っているので、そこに目を向けて頑張っていきたい」

次の目標は、所属チームでの全国優勝。
2人の兄も同じチームに所属しています。
試合後は、大勢のファンに囲まれるこの人気ぶり。
実はこの3兄弟、サッカー系ユーチューバー「LISEM」のメンバーとしても、活躍しているんです。
チャンネル登録者数は30万人以上。
ちなみに、グループのポーズは。

(公式カメラマン)
「リゼムのポーズお願いします」

【森保監督の長男翔平選手】
「(実は見ていただきたいものが…)一緒っすね!呼んでください」。

広島出身の日本代表、もう一人は

「(中本!)はい!」

ゴールキーパー、中本真彰選手、33歳。
持ち前の瞬発力を生かした好セーブで、ベストゴールキーパー賞も受賞しました。

【中本真彰選手】
「初めて今回選出してもらったので、去年、優勝というプレッシャーもあった中で、決勝戦の時に、1点取られたら終わりの場面で止めることができたのは評価されたんじゃないかなと思っています」

中本選手がサッカーを始めたのは小学4年生のとき。
Jリーガーを志し、プロテストも受けましたが、実を結びませんでした。
それでも、大好きなサッカーは社会人になっても続け、仕事と両立。
去年、ソサイチに出会い、真剣に真摯に向き合う中で、チャンスが巡ってきました。

【ベストGK賞受賞・中本真彰選手】
「本当に続けていて良かったなって思うし、本当にあきらめようかなって思う場面も結構あったんです、僕、結構、歳もいっていますし。夢はあとからでも一生懸命頑張っていれば、叶うんじゃないかなっていうところは伝えられる選手になれたらいいなと思っています」

中本選手が伝えたい相手…。
それは、子どもたちです。
普段は、小学校の先生。
子どもたちの成長に携われることにやりがいを感じ、この職業を選びました。
日本代表の選手、子どもたちにとっては自慢の先生です。

【児童は】
「買った」
Q:自分で?
「はい」
Q:どういう思いで買った?
「おそろいにしたいから」
「広島市にぜーんぶ知られてもいいような、すごいことをした先生なので…」
【岡野アナ】
「報じます!もっと有名になってほしい?」
【児童】
「はい!」
【中本先生】
「うれしいです」

子どもたちの存在が、原動力になっているという中本選手。
大会前、サプライズでエールが送られました。
(フレフレまさあき!…)

【児童】
「自分もあきらめずに頑張ったら、中本先生みたいに夢が叶うかなと思った」
「(夢は?)中本先生と同じチームでプレー」。

【中本先生】
「それはうれしいな、知らんかった。あと、10年くらい?頑張ったらいけるね?よし頑張ります」。

一度、夢は破れても、再び、闘志に火に灯して、成果をあげた選手たち。
最後に、人生の選択における信念を聞いてみました。

【森保陸選手】
「自分がこれやったら人生楽しそうだなっていうのをモットーにして生きています。
Q:YouTubeも?
「やっぱり自分の趣味だったり、好きなことを職業にしているので、めちゃくちゃ楽しいです」

【中本真彰選手】
「二個追いたいものがあったときにだいたい一個あきらめろっていうことが多いじゃないですか?。二個追うんだったら、二倍頑張ったらいいやんって思って頑張れたところはあります。結局、先生にもなれたし、サッカーのほうでもある意味成功したんじゃないかなって、頑張ってきて良かったなと思います」

《スタジオ》
2倍頑張ったらいいと金言をいただきました。
社会人になって11人制のサッカーをしようと思ったときに、苦戦するのが”人数集め”です。日本人の人口も減少しています。
5人でおこなう「フットサル」もあるんですが、ソサイチよりもコートがさらに狭く、物足りなさを感じる人もいるそうで、ソサイチは現在、国内に200チーム以上と人気を集めています。

【コメンテーター:エディオン女子陸上部アドバイザー・木村文子さん】
「続けられる選択肢があると、その競技スポーツの普及にもつながっていくと思います。さらに小学校の自分たちの先生が日本代表選手になると、子供たちも見て憧れる場が増えていくんじゃないかなと考えます」

2人は来年開催予定のW杯でも代表入りをめざすということです。

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