日本―台湾(24日・東京ドーム)
巨人のエースが打ち込まれた。野球日本代表「侍ジャパン」の先発・戸郷翔征が強力な台湾打線を相手に粘ることができず、2本塁打を含む4失点と試合を作れなかった。
立ち上がりから150キロ台の直球を軸に飛ばした。一回、2死から相手の3番打者に二塁打を浴びたが、4番を得意のフォークで空振り三振に仕留めた。二回は2三振を奪うなど3者凡退。三回に再び2死から走者を出したが、後続を断った。
暗転したのが五回だ。相手の8番打者に甘く入った直球を右翼スタンドへ運ばれた。痛恨の1球で先制を許すと、1死から安打と四球でピンチを招き、3番打者に粘られた末、150キロの直球を右翼席へ放り込まれた。
右腕は今季、巨人の開幕投手を務めた。そして、今季の最終戦となる試合の、しかも連覇のかかるプレミア12の決勝のマウンドを託された。当然、重圧もあるはずだが、「ここに合わせて調整してきたのでいい形で終われたらなと思う。僕としては責任感もあるし、プレッシャーも日本を背負っているのでありますけど、その半面、ここに先発で立てるのは一人しかいない」と意気に感じて臨んだ。
だが、大事な試合で本来の力を発揮できず、悔しさの残る登板となった。浮かない表情でマウンドを降りた。
日本は無傷の全勝で決勝に駒を進めてきた。2次リーグでは3試合とも2桁安打と打線が好調だったが、四回まで相手エースの前に得点できず、厳しい試合展開となった。【立松敏幸】
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