10日にあったバレーボールのSVリーグ第5節。ホームゲームでまだ勝利のなかった東京グレートベアーズ(GB)は、格上のジェイテクト愛知に、フルセットまでもつれるも惜敗した。代々木第2体育館を埋め尽くしたファンに勝利を届けることはできなかったが、随所で気迫あふれるプレーを見せ、観客の心をわしづかみにしたのは間違いない。
その中でも、東京GB主将でリベロの古賀太一郎選手(35)のプレーが印象に残っている。
リードして迎えた第4セット。客席近くに飛んだボールを、古賀選手は170センチの体をめいっぱい伸ばしてつないだ。長いラリーが続いたが、ジェイテクトの宮浦健人選手にスパイクを決められた。古賀選手はあおむけに倒れ込み、悔しさをにじませながらしばらく起き上がれなかった。
2日間のホームゲームを終えた古賀選手はファンに向けたあいさつの中で、出場機会はなかったもののベンチから大声でチームを鼓舞し続けていた副将・戸崎嵩大選手へのねぎらいの言葉も忘れなかった。古賀選手の人となりが垣間見えた瞬間だった。
海外チームを渡り歩いた経験豊富な主将の背中が私には大きく映っていた。【玉城達郎】
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東京に拠点を置くSVリーグ男子「東京GB」。躍動する選手たちの撮影を通じて感じたことを、玉城達郎フォトグラファーがコートサイドからお届けします。=随時掲載
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