来春の第97回選抜高校野球大会の出場校を選考する際の資料となる全国10地区の秋季大会が終了した。20日に神宮球場で開幕した明治神宮大会に出場する優勝校の各地区大会を振り返る。
関東 横浜は1年生右腕が完封
地元開催で唯一シードとなった横浜(神奈川)が、決勝までの全3試合を2点差以内の接戦で制して17年ぶりの王者となった。
1年生右腕・織田翔希は2試合で先発し、140キロ台後半の直球を軸に1完封。一人で投げきるスタミナもある。打線は打率4割超の1番・阿部葉太ら勝負強い打者が並ぶ。
準優勝で今春のセンバツ王者である健大高崎(群馬)は、最速158キロ右腕・石垣元気、左腕・下重賢慎の両投手が引っ張る。4試合で1試合平均7得点の打線も破壊力がある。
浦和実(埼玉)、千葉黎明は初の4強入り。浦和実は軟投派左腕・石戸颯汰の好投が光った。千葉黎明も飯高聖也、米良康太の両左腕ら投手陣の踏ん張りが大きかった。
8強には強打の山梨学院、33年ぶり出場の東農大二(群馬)などが勝ち上がった。【高橋広之】
四国 明徳義塾は池崎が全試合完投
4年ぶりに優勝した明徳義塾(高知)は、エース左腕・池崎安侍朗(あんじろう)が大黒柱となった。最速140キロの直球と切れのある変化球で全3試合を完投。打っても打率6割超を記録し、投打でチームを引っ張った。
打線は派手さはないものの、1年生の続木琥太朗ら勝負どころでの集中打も際立ち、下位まで切れ目がない。
準優勝の高松商(香川)は初戦をコールドで大勝。準決勝では橘朋宏が2打席連続本塁打を放つなど長打力が光った。投手陣の層は厚く、末包(すえかね)旬希と行梅(ゆきうめ)直哉の両右腕が安定していた。
4強では、新田(愛媛)が二遊間を中心に堅い守りを見せ、2試合で失策0。複数の好投手を擁し、接戦で粘り強かった。鳴門渦潮(徳島)は、エース右腕・大城礼の巧みな投球術が光った。【皆川真仁】
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