1974年に設立された名門レーシングチーム、トムス。
実に50年、彼らが積み重ねてきた足跡は、日本のモータースポーツの発展に大きく貢献してきた。
この記事の画像(19枚)スーパーGTのGT500クラスで8度のシリーズタイトルを獲得。
率いてきたトムスの舘信秀取締役会長は今シーズンの戦いぶりにも自信を見せる。
「50年、勝ちにだけはこだわってきたので、勝つのはなかなか簡単ではないですけど、うちの今のドライバーの力量からいうと十分チャンスはあると思います」
今シーズンも、観る者を熱くさせるトムス。舞台は、スーパーGT。
虎視眈々と年間チャンピオンを狙う、ドライバーコンビがいる。
37号車、デロイト・トムスの笹原右京(28)、そして、ジュリアーノ・アレジ(25)。
残り2戦、ポイントランキングでトップと2ポイント差の2位につけていた。2人のドライバーは。
笹原:
昨年は本当にいろいろあって、すごく大変だったんですけれど、だからこそというか、2人の関係だったりとか、チームワークはより深まったと思うし、とにかくそこの(残り)2戦をこの2人でベストを尽くして、最高の結果を最終的に得られたら嬉しいし、どれだけ自分たちがやれるかっていうのが本当にワクワクしています。
アレジ:
やっぱり去年うまくいってないところを今年に向けていろいろなものが変わったので、集中して、できるだけ一番良い結果出すように最後まで戦おう。
一方、首位を走るのが、ディフェンディングチャンピオンの36号車、エーユー・トムス。
奇しくも、背中を追う最大のライバルが、同じチームトムスなのだ。
笹原は2ポイント差で前を行くライバルに対して。
「今年は36号車に本当にまず追いつけ追い越せみたいな気持ちでやってきて、だんだん今近づきつつあるのかなとは思って。お互い、良い形でバチバチ、チームメイト内でチャンピオンを争えたら、この50周年という、トムスの歴史の中では面白いことになるのかなとは思います」
2023年の年間チャンピオンに輝いた36号車とは対照的に15位に沈んだ昨シーズン。
「同じトムスなのに…」そう比べられ、それでも2人は、這い上がってきた。
待望の瞬間は、6月2日に行われた第3戦。勝利の女神が2人に微笑んだ。
実況:
終わって見ればデロイト・トムスGRスープラ、ポールトゥウィン!
苦しんだ末に掴んだ、初勝利。さらに、勢いそのままに、第6戦も制覇。
瞬く間に、チャンピオン争いに名乗りを上げたのだ。
笹原:
何か一つでもいいので、そういう結果が欲しかったというところは37号車にはあったかなと思うし、今週の第8戦もすごく頑張ろうと気持ちが高まっているので。
アレジ:
ライバルより前にもちろん終わるのがとても大事なので、やっぱり行けたら表彰台か優勝行きたいと思いますね。
11月3日、迎えた運命の第8戦。
笹原・アレジの37号車は、首位の36号車より前でチェッカーを受けることが年間チャンピオンへの近道だ。
緑の37号車は、予選8番手からスタート。序盤から攻め続け、2つ順位を上げた。
ところが、12周目。
実況:
あーっと、ランキング2位のデロイトがピットストップ!ガレージにしまわれていく…無情!
エンジン系のトラブルで無念のリタイア。
年間チャンピオンへわずかな臨みを残すも、厳しい結果となってしまった。
笹原:
ちょっとエンジンが吹けないという問題が発生して、これがモータースポーツの難しさですし本当すべてが噛み合わないと勝てないしタイトルも獲れないし残念ながら今日の僕たちには何かひとつピースが足りなかった。
アレジ:
最後このシーズン終わる時は優勝で終わりたい。そうなるように、みんなで頑張る。
一方、優勝は圧巻の強さを見せた36号車、エーユー・トムス。
これで年間チャンピオンの座を大きく引き寄せた。
連覇か雪辱か。シリーズ最終戦・決勝は12月8日、鈴鹿サーキットで行われる。
(映像提供:GTA)
「MONDAY MOTOR SPORT」
フジテレビ系「FNN Live News α」内で放送
毎週月曜23時40分~
スーパーGT2024
12月7日(土)~8日(日)
最終戦 鈴鹿サーキット
https://supergt.net/pages
トヨタイムズ
https://toyotatimes.jp/
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。