3日、プロ野球、横浜DeNAベイスターズがレギュラーシーズン3位から下克上。日本シリーズを制し、26年ぶりの日本一に輝きました。
長く続いた、暗黒の時代。そこからベイスターズの復活を支えたのは、プロ野球史上初の女性オーナーでした。
笑顔でビールかけ会場にいる眼鏡姿の女性は、DeNAの南場智子オーナーです。
2012年シーズンにプロ野球に参入した大手IT企業のディー・エヌ・エー。南場オーナーは2015年にオーナーに就任すると、会見で「女性ファンの気持ちが男性より分かるかもしれないので、ファンのみなさんに楽しんでいただける球団にしていきたいと思っております」と話していました。
それから9年。優勝セレモニーには南場オーナーの姿がありました。するとベイスターズのファンからは、「南場さーん!」と声が上がりました。
この日は、ベイスターズを象徴する青いスーツで登場。満面の笑顔で手を振ると、観客からは大きな歓声が上がりました。
さらに、名前が書かれたプラカードを持つ観客の姿も。オーナーのことを「南場ママ」と呼ぶファンも多いそうで、愛されているのが分かります。
その後行われたビールかけにも参加して、三浦大輔監督と頭からビールをかけ合って歓喜の瞬間を選手とともに味わっていました。
そんな南場オーナーとはどんな人物なのでしょうか。
1962年生まれの62歳。新潟県出身で津田塾大学を卒業後、1986年にアメリカの大手コンサルティング会社マッキンゼーに入社。
その後、ハーバード大学に入学しMBA(経営学修士)を取得しました。
1999年に株式会社ディー・エヌ・エーを設立し、代表取締役社長に就任。
夫の看病のため社長を退任するなどしましたが、ディー・エヌ・エーの会長になった後、横浜DeNAベイスターズのオーナーになりました。
球場の観客席やトイレの改修などを行って、ファンと球団が一体感を得られるようなイベントを開催するなど、就任前から続いていた改革をさらに加速させてファンを増やしてきました。
ただ、就任当時、ベイスターズは最下位争いの常連でした。しかしその後、Aクラス争いに加わるチームとなっていきます。
かつて閑古鳥が鳴いていたスタジアムの状況も改善して、主催試合の観客動員数は2018年に初めて200万人を突破しました。
コロナで一度は落ち込んだものの、今季は最多の235万8312人の観客動員を記録する球界有数の人気球団となったわけです。
ファンを大切にすることが大事かもしれませんが、就任当時、ファンが楽しめる球団にすると約束していた南場オーナー。
日本一が決まると、球場の外にも歓喜に沸く多くのファンがいました。
南場オーナーは今後、どうファンを楽しませてくれるのでしょうか。
三浦監督には2025年のレギュラーシーズン1位を指示したそうで、手綱は緩めていないようです。
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