【健大高崎-横浜】優勝を決め、喜ぶ横浜の選手たち=横浜市のサーティーフォー保土ケ谷球場で2024年11月4日、三浦研吾撮影

高校野球秋季関東大会決勝(4日・サーティーフォー保土ケ谷球場)

○横浜(神奈川1位)4―3健大高崎(群馬1位)●

 甲子園で春夏通算5度の優勝を誇る横浜と、今春のセンバツ王者・健大高崎との決勝。両者一歩も譲らない激闘は、横浜が健大高崎の最速160キロ近い速球を誇る大会屈指の右腕・石垣元気を打ち崩し、17年ぶりに関東王座を奪い返した。

 3―3のまま延長に入り、無死一、二塁から始まるタイブレークに突入した十回。後攻の横浜は、表の守備で相手の犠打を好守で阻止し、無失点で攻撃につなげた。

【健大高崎-横浜】延長十回裏横浜1死二、三塁、奥村凌大がサヨナラ適時打を放つ=横浜市のサーティーフォー保土ケ谷球場で2024年11月4日、三浦研吾撮影

 十回裏の横浜の攻撃。健大高崎のマウンドには七回途中で交代した先発の石垣が外野から再び戻ってきた。横浜は無死一、二塁のタイブレークの走者を犠打で送り、1死二、三塁と好機を広げて打席に入ったのは3番・奥村凌大だ。

 奥村は「表の守備を抑えたので、サヨナラの状況が整った」と気持ちが入っていた。石垣の得意とする直球が3球続いた後の4球目。再びきた直球がやや高めに浮いたところを力負けせずに振り抜くと、高く上がった打球は二塁手と右翼手の間に落ちた。三塁走者が生還すると、グラウンドで歓喜の輪ができた。

 前日3日にはプロ野球・DeNAが日本シリーズを制覇したが、本塁打などで活躍した筒香嘉智選手は17年前の優勝を知る横浜OBだ。横浜の街中が興奮冷めやらぬ中、一夜明けて地元の神奈川開催の関東大会を劇的なサヨナラで制した。

 「我々のプレーでも盛り上がってもらえればすごくうれしい。どこまでも勝っていきたい」と村田浩明監督。世代屈指の力を誇る横浜が明治神宮大会に乗り込む。【高橋広之】

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