【明治安田-ヤマハ】一回裏ヤマハ1死一、二塁、宮崎が安打を放ち、守備の乱れの間に先制=京セラドーム大阪で2024年11月2日、長澤凜太郎撮影

第49回社会人野球日本選手権1回戦(2日・京セラドーム大阪)

○ヤマハ7―0明治安田●

 一発もあるが、器用さを併せ持つのも長所だ。プロ野球ドラフト会議でロッテから2位指名されたヤマハの宮崎竜成が明治安田との1回戦で4番に座り、先制点につながる左前打を含む2安打をマークし、存在感を発揮した。

 見せ場は早速一回にやってきた。1死一、二塁で左打席に入ると、外のチェンジアップを左前へ。守備のミスを誘って先制点を呼び込んだ。三回は外角低めに落ちる緩い球をうまく拾って中前に運んだ。いずれも技術の高さを見せ付ける巧打で、二塁の守備では頭に入れた相手のデータを基に堅実にさばいた。

 徳島県出身で、岡山・創志学園高では甲子園に出場した。立命大からヤマハに進み、今季2年目。チーム一の俊足と長打力を備えた二塁手へと成長したが、ヤマハで最も学んだのは野球への取り組み方だという。「常に結果を出すことを考えて練習した2年間だった」と胸を張る。

 ヤマハは東海地区屈指の力を持ちながら昨年の日本選手権と今夏の都市対抗は初戦で姿を消した。ドラフト指名を受け、今大会は社会人としての集大成となる。

 この日は自身の打棒に加え、終盤には他の打者も本来の力を出して相手を引き離した。投げては投手陣が零封リレーで快勝。「次はもっと気持ち良い打撃を見せ、勢い付けたい」と語る「背番号2」の宮崎にとって、チームを頂点に導くことが最大の恩返しだ。【黒詰拓也】

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