【名古屋-新潟】PK戦を制し、優勝を決めて喜ぶ名古屋の選手たち=国立競技場で2024年11月2日、藤井達也撮影

サッカー YBCルヴァン・カップ決勝(2日・国立競技場)

○名古屋グランパス3―3(延長1―1、PK5―4)アルビレックス新潟●

 一度はPKに泣いたが、最後はPKで笑った。紙一重の死闘を制し、名古屋が3年ぶりの頂点に立った。

 新潟が最後尾からボールをつないだ際のミスを突くなどし、前半に2点を先行。だが後半は新潟の猛攻に耐える展開になった。1点を返され、終了間際には痛恨のPK献上から同点に追いつかれた。

 名古屋の長谷川健太監督は「90分で勝たなければいけない試合だった」と語りつつ、初の主要タイトルが懸かっていた新潟の勝利への執念をたたえた。

 延長戦で1点ずつ取り合い、迎えたPK戦。新潟の2人目のキッカーが外した直後、名古屋の2人目を務めたのはGKランゲラックだった。

 「ナーバスになることもなく、(落ち着いた)精神状態を保って蹴ることができた」

 GKながら、長谷川監督も「一番PKがうまい」と信頼を寄せる。そんな守護神がゴール左下に蹴り込んで成功させると、その後のキッカーも全員成功。歓喜の瞬間を迎えた。

 今季のJ1リーグ戦では、24年ぶりの開幕3連敗、天皇杯全日本選手権では北信越1部リーグのチームに敗れて2回戦敗退。苦い局面が続いたシーズンだっただけに、喜びも格別だ。この日2得点の永井謙佑は「(この後は)おいしいお酒を飲みたい」と笑顔でスタジアムを後にした。【高野裕士】

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