凱旋(がいせん)パレードで町民らに手を振る志田千陽選手=秋田県八郎潟町で2024年10月24日、工藤哲撮影

 秋田県は24日、パリ・オリンピックのバドミントン女子ダブルスで銅メダルを手にした志田千陽(ちはる)選手(27)に県民栄誉章を送った。佐竹敬久知事は顕彰式で「県民に誇りと感動を与え、社会に明るい希望をもたらした」と快挙をたたえた。

 志田選手は八郎潟町出身。八郎潟小から中学・高校は強豪の青森山田に進み、卒業後は再春館製薬所に入社して熊本県を拠点に競技を続けている。幼いころから敏しょう性に優れ、小学生の時から全国や国際大会で活躍してきた。地元では多くの町民がオリンピックの熱戦ぶりをパブリックビューイングで見守った。

 顕彰式には志田選手の家族や秋田県関係者、県内でバドミントンの練習に励む高校生ら約150人が出席。栄誉章を受けた志田選手は「皆さんの応援がパワーになり、このように銅メダルを持ち帰れた。ここでたくさんの力を頂き、また頑張ろうと思います」と抱負を語った。

 また高校生からの質問コーナーもあり、「(高校時代に)恥ずかしがらず、声を上げて相手に向かっていったことは今に生きている」「(ペアの試合では)相手に寄り添い、常にポジティブな言葉かけを意識した方がいい」などと助言。緊張の解き方については「とりあえず相手のコートに返していく、相手より我慢しよう、などと意識すれば徐々に緊張は取れていくのでは」などと語った。さらに勉強の時にはバランスボールに座り、体幹を鍛えていたことも明かした。

 志田選手はこの日、慣れ親しんだ八郎潟町内で車に乗って手を振る凱旋(がいせん)パレードをし、多くの住民がお祝いの言葉を贈っていた。【工藤哲】

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