移動距離は2000キロにも及び“旅するチョウ”といわれる「アサギマダラ」が、大野市内の花畑に飛来し、ひらひらと舞う姿が見られました。その数は2023年よりも3倍ほど多いということです。
アサギマダラが飛来しているのは大野市の「矢ばなの里」です。
アサギマダラは、春から夏にかけて北上し、秋にかけて南下する渡り鳥のようなチョウとして知られ、その飛行距離は2000キロともいわれています。
この「旅するチョウ」を呼び込もうと、地元の住民らが2023年春にアサギマダラが好むフジバカマを植えました。
矢環境緑化実行委員会のメンバーが10年以上前、矢ばなの里のアザミの花にアサギマダラが止まっていたことを思い出し「ここはアサギマダラの南下のルートかもしれない」と2023年にフジバカマを植えたところ、たくさん飛来するようになりました。
2023年は最多で15匹ほどでしたが、今年は多い日で3倍以上の50匹ほどが飛来しています。
中には、チョウの羽に群馬県片品村の丸沼高原でマーキングが施されたものもいて、南下の途中に立ち寄ったことが分かります。
淡い水色に黒い縁取りの羽を羽ばたかせるアサギマダラは、舞うように花から花へと移って蜜を吸っては、体を休めていました。
矢環境緑化実行委員の高松誠さんは「この小さい体で海を越え山を越え、矢ばなの里へ来てくれたと思うとかわいい」と話していました。
矢ばなの里のアサギマダラは 10月末ごろまで見ることができるということです。
アサギマダラがなぜ旅をするのかや、海をわたっている間の食事はどうしているのかなど、生態が分かっていない謎めいたチョウで、生態を明らかにするために全国でマーキング調査が進んでいます。
その調査の中で、大野市まで直線距離で約280キロ離れた群馬県片品村や長野県須坂市から飛んできたと思われるアサギマダラも確認されています。
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