パリ・オリンピック男子20キロ競歩で8位入賞した県出身の古賀友太選手(25)=大塚製薬=が、母校の大牟田高(大牟田市)で講演し、「次のロサンゼルス五輪はメダルを目指す」と決意を語った。
糸島市立前原東中時代に陸上を始め、大牟田高に進んだ。駅伝で都大路に立つことを夢見たが、負傷が重なり2年に進学するころ競歩に転向した。
15日の講演で古賀選手は「駅伝で活躍したかったので転向は当初抵抗があったが、競歩を始めた駅伝部の同期と『やるからには真剣にやろう』と話し、高校総体で優勝できた。明治大時代にユニバーシアードに出場し、世界で戦えると自覚が芽生えた」と振り返った。
パリ五輪ではラスト1キロで9位から入賞圏内の8位に順位を上げた。「8位と9位は雲泥の差。力を振り絞った」と語り、沿道を観客が埋め「祭りのように熱気があり、声援が突き動かしてくれた」とも話した。
レース会場に向かうバスが遅れるハプニングもあったが、雷雨でスタートが遅れて間に合った。「いらいらしたら自分にも周りにも良いことがない。日常から感情の振れ幅を作らないようにしている」と明かした。
今夏の高校総体競歩決勝に勝ち残った駅伝部の上村洋司郎さん(3年)と競歩を実演し、スタートするやいなや上村さんを引き離した。上村さんは「スピード感が全く違う。この経験を生かしたい」と躍進を誓った。【降旗英峰】
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