△川崎フロンターレ1―1ガンバ大阪△(18日・Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu)
名将の思い切った采配が的中し、川崎が引き分けに持ち込んだ。
1点を追う後半23分。川崎の鬼木達監督は攻撃陣の顔ぶれを一新させるかのように、4人の同時交代に踏み切った。
後半36分。ロングボールを家長昭博が胸で落として左へパスを送ると、走り込んだ遠野大弥がゴール前へクロス。最後は小林悠が地面にたたきつけるようなヘディングでネットを揺らした。
小林は「普通に競ったら勝てない。先に跳ぶことを意識した」。この場面で得点に絡んだ3人は同時交代で投入されていた。指揮官は試合後、采配の意図を「2人ずつ(交代)よりは(得点を取るという)メッセージが強いものになると思った」と語った。
8シーズン務めた鬼木監督は、今季限りの退任を16日に発表したばかり。J1歴代の監督で最多となる4度のリーグ優勝に導いたが、主力選手の移籍も影響し、近年は思うようなシーズンを送れなかった。
「『監督のために頑張る』とかはいらない。選手一人一人が輝くことでチームの結果がついてくる。中位に甘んじていてはいけない」と鬼木監督。最後まで強いプライドで勝利を求め続ける。【高野裕士】
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