金メダルを胸に目抜き通りをパレードする橋本勝也選手=福島県三春町で2024年10月7日午前11時3分、根本太一撮影

 パリ・パラリンピック車いすラグビーで優勝した日本代表チームの橋本勝也選手(22)=日興アセットマネジメント=が7日、地元の福島県三春町をパレードした。温かい祝福を受けた橋本選手は、2028年の米ロサンゼルス大会での「2連覇」を誓った。

 パレードは、役場前の目抜き通り約500メートルを交通規制して行われた。打ち上げ花火の号砲に続き、三春中学校の吹奏楽部が演奏する中、胸に金メダルを下げた橋本選手が現れると、小旗を持った約1800人の町民から「おめでとう」「ありがとう」などと賛辞と拍手が送られた。

「つらい日々の連続だったが悲願を成し遂げられた」と語る橋本勝也選手=福島県三春町で2024年10月7日午前11時48分、根本太一撮影

 橋本選手は時折、目に光るものを見せつつも、観衆に向かって手を振り、車いすを歩道に寄せては記念撮影に納まった。「こんなに人が集まったのは、町始まって以来だ」との声も聞こえた。

 橋本選手は県立田村高校1年で日本代表入り。21年の東京大会は銅メダルに終わったが、今夏のパリではチーム最多の通算79得点を挙げるなど、若き主軸として初優勝に貢献した。

 ただ、パレード後に三春交流館「まほら」で開かれた報告会では、表に出してこなかった苦悩を明かした。「つらい日々の連続で、大会2カ月ほど前からは吐きそうになるくらいプレッシャーに苦しんだ」。約400人で埋まった館内は静まり返った。

 気を取り直した橋本選手は「みなさんの応援で、悲願を成し遂げた」と金メダルを掲げ、「4年後には、同じ色で違うデザインのメダルを必ず三春に持ち帰る」と宣言して古里の人々に感謝した。【根本太一】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。