2025年9月に東京で34年ぶりに開催される陸上世界選手権の大会アンバサダーに、俳優の織田裕二さん(56)が就任することが5日、発表された。22年まで25年間、大会を中継するTBSテレビのメインキャスターを務めた織田さん。同日に国立競技場で開催されたイベントに出演し、「戻ってきました」と笑みを浮かべた。
織田さんは世界選手権のスペシャルアンバサダーとして、公式イベントの出演などで大会の魅力を発信するという。再び「世界陸上の顔」となることに、「夢の中にいる気分」と感慨に浸りつつ、近年の酷暑を懸念して「(東京開催は)『大丈夫?』と思ってしまったが、対策を考えていると聞いて安心した」と語った。
東京での世界選手権開催は1991年以来。織田さんは当時リポーターを務めた長嶋茂雄さん(元プロ野球・巨人監督)がカール・ルイス(米国)に声をかけた場面を引き合いに、「『ヘイ、カール!』の印象が強い」。自身も大会を身近に感じさせ得るための役割を担う。「満員の国立競技場で世界陸上が見られることになる」と、開催まで1年を切った大会に思いをはせた。
大会のアスリートアンバサダーには女子やり投げでパリ・オリンピック金メダルの北口榛花(JAL)、男子短距離で同五輪代表のサニブラウン・ハキーム(東レ)らが就く。
国立競技場では日本選手権リレーが開催され、特別イベントとして北口、サニブラウンらがバトンをつないで会場を盛り上げた。織田さんから「やり投げとリレーのダブルヘッダーを」と水を向けられた北口は苦笑しながら、世界選手権2連覇がかかる東京大会に向けて「日本の皆さんだけでなく海外のファンも足を運んでくれれば」と期待を込めた。【岩壁峻】
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