【ソフトバンク-オリックス】二回表、立て続けに失点し、スコアボードを見つめるソフトバンクの先発・前田悠伍=みずほペイペイドームで2024年10月1日、平川義之撮影

○ソフトバンク8―6オリックス●(1日・みずほペイペイドーム)

 ソフトバンクのドラフト1位ルーキー、前田悠伍投手が1日、オリックス戦にプロ初先発、初登板した。8安打を許し3回6失点で降板したが、中盤に味方が逆転して黒星は免れた。ほろ苦いプロデビューに「2軍で打ち損じてくれていた球は1軍では逃してくれなかった。打たれたのでここから頑張るしかない」とリベンジを誓った。

 2軍で4勝、防御率1・94と好投して1軍昇格のチャンスをつかみ取った勢いのまま、一回は順調に滑り出した。登板前に「抑えたい」と話していた大阪桐蔭の先輩でもある森友哉を直球で二ゴロに打ち取るなど、計6球で3者凡退に抑えた。だが、1軍は甘くなかった。

 二回は無死から4番のセデーニョの右前打を皮切りに、4連打されるなどして一挙に4点を失った。三回には森に安打を許し、セデーニョには2ランを浴びて、この回限りでマウンドを降りた。プロ初登板の舞台は56球で幕を閉じた。

 試合後に小久保裕紀監督は「(1軍で)通用していない。走者がいない時といる時の球に違いがあり、全ての面でのパワーアップが必要」と課題を指摘した。その上で「(前田は)人生初の挫折かもしれないが、必ずや将来はローテーションの軸になる投手。ここから、はい上がるしかないので『今日の日を一生忘れないように』と声をかけた」と明かした。

 前田は「全力で挑んで打たれたのは、まだまだ自分の力が足りないとしっかり受け止めることができれば、もっと上へ行けるので頑張っていきたい」と前を向いた。

 前田は大阪桐蔭高で2022年センバツ優勝の原動力となり、計3回甲子園に出場して、23年のドラフト会議で3球団競合の末、抽選で入団した。【林大樹】

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