クライマックスシリーズ進出を決めた楽天戦後、笑顔を見せる日本ハムの(左から)レイエス、伊藤大海、清宮幸太郎=エスコンフィールド北海道で2024年9月26日、貝塚太一撮影

 プロ野球・北海道日本ハムファイターズは9月29日のソフトバンク戦でレギュラーシーズンの本拠地最終戦を迎え、今季主催全72試合の観客動員数が207万5734人となった。北広島市のエスコンフィールド北海道に本拠地を移して1年目の昨季(71試合)から約19万人増。200万人を超えたのは2017年(208万6410人)以来7年ぶりで、北海道移転後3回目。

 29日はエスコンで過去最多の3万7527人を動員。今季はパ・リーグで負け越した相手がなく、開幕から上位争いを続けたことが、集客につながった模様だ。チームは既にリーグ2位を確定させ、3位と対戦する12日からのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージは本拠地で行われる。

 昨季まで5年連続のBクラス(4位以下)、2年連続の最下位と低迷したが、今季はV字回復を遂げた。エスコンを中核施設とする「北海道ボールパークFビレッジ」の運営で利益が増えたこともあり、球団は積極的な補強を敢行。一方で、選手育成も実り、新旧戦力がかみ合った。

 先発陣は伊藤大海や加藤貴之らに、オリックスから山崎福也がフリーエージェント(FA)移籍で加わった。リーグ最多14勝(29日現在)の伊藤を筆頭に3投手は既に2桁勝利をマーク。救援陣も安定感を増した。

楽天を降してクライマックスシリーズ進出を決め、ベンチを飛び出して拳を固める日本ハムの新庄剛志監督=エスコンフィールド北海道で2024年9月26日、貝塚太一撮影

 野手では昨季飛躍した万波中正が攻守に存在感を放ち、夏以降は清宮幸太郎と8月の月間MVPでチーム最多25本塁打(同)のレイエスが好調を維持。セ・パ交流戦MVPの水谷瞬、巧打の捕手・田宮裕涼なども頭角を現した。

 日本ハムのCS進出は18年以来6年ぶり。就任3年目で初のCS指揮を控える新庄剛志監督は「過去2年は(選手に)僕を信じ、野球に取り組んでもらい、3年目は僕が信じて任せる気持ちで、この成績になった。完成度は100%」と自信をのぞかせた。

 中軸を担う清宮も「リーグ優勝は逃したが、日本一になりたい」と充実の表情を見せている。【谷口拓未】

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