男子SPに登場した織田信成の演技=大阪府立臨海スポーツセンターで2024年9月28日、滝川大貴撮影

 フィギュアスケート男子の織田信成選手(37)=大阪スケート倶楽部=が28日、今シーズン限りで現役を引退する意向を明らかにした。この日出場した近畿選手権のショートプログラム(SP)後に取材に応じ「今季で現役は最後にしようと思っている。スケーターをやめるわけではないが、一区切りを付ける」と、時折目に涙を浮かべながら語った。

 織田選手はこの日のSPで、曲に歌手で俳優の松平健さんの「マツケンサンバⅡ」を使用。観客の手拍子に合わせ、生き生きとした演技を見せた。76・62点をマークして5位だった。

 現役最後のシーズンを迎えるにあたり、観客と一緒に楽しめる曲を探していたところ、「マツケンサンバⅡ」が頭に浮かんだという。「日本国民のソウルミュージックだと思う。この曲に乗って、フィギュアスケートの楽しさを伝えたい」と話した。

 織田選手は2010年バンクーバー・オリンピックに出場。13年に一度は現役を退いたが、22年に9年ぶりに現役復帰した。ただ、膝などの故障に悩まされ、今回の引退を決めたという。【深野麟之介】

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