大相撲秋場所千秋楽から一夜明け、記者会見した大の里=茨城県阿見町の二所ノ関部屋で2024年9月23日午前、岩壁峻撮影

 大相撲秋場所で2場所ぶり2回目の優勝を果たし、大関昇進を確実にした関脇・大の里が秋場所千秋楽から一夜明けた23日、茨城県阿見町の二所ノ関部屋で記者会見した。1月の初場所での新入幕から5場所で2回の優勝に、24歳は「この経験をさらに何度も味わえるようにしたい」と、さらに優勝回数を重ねることに意欲を示した。

 大の里は秋場所13日目に12勝目を挙げ、大関昇進の目安とされる「三役で直近3場所計33勝」に到達。14日目に大関・豊昇龍を立ち合いからの一気の突き押しで破り、千秋楽を残して優勝を決めた。初場所から3場所続けて敗れ、先場所は不戦勝だった相手だけに「ああいう形(勝利)で優勝できたのは本当に大きかった。乗り越えないといけない試練だと思っていた」と実感を込めた。

 一方で、千秋楽は阿炎の引き技に屈した。「最後に勝ちきる精神力を磨きたい」と、喜びの中にも課題を見いだした。

 優勝を決めた21日は、地元の石川県が豪雨被害に見舞われた。元日の能登半島地震に続く郷里の苦境に「(被災)当日に勝ち、僕の話題で元気づけたかった」と改めて思いを語った。

 25日に予定される昇進伝達式の口上については、正式決定前ということもあって「本当に、まったく考えていない。白紙ですね」と多くを語らず。それでも、「番付は上がっているけど立ち向かっていく気持ちは変えずにやっていきたい」と今後を見据えた。【岩壁峻】

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