「50-50」達成となったわけですが、大谷翔平選手は何でこんなにもすごいのか。元メジャーリーガー・井口資仁さんに話を聞きます。
■大谷翔平選手「50-50」達成 なぜこんなにすごい?
井口資仁さん この記事の写真きょう(現地19日)の試合前、ホームランは48、そして盗塁は49という数字でした。それがきょうの試合で一気に50-50達成。そして、さらに記録も伸ばしたわけですが、井口さんはこの試合、どうご覧になりましたか?
井口さん「ちょっとこれ信じられないような数字が並びました。50-50で喜んでいる間もなく、次の51-51をクリアしましたからね」
どんどん記録も伸びているということですが、大谷選手50-50だけではありません。今シーズン達成した主な記録を見ていきますと、メジャーリーグ記録、アジア人最多、それからドジャースの球団記録もどんどんと更新しています。何で今シーズン、こんなにもすごかったのでしょうか?
井口さん「今年は、投手としてはリハビリの年なんですが、打者として、DHに専念できた年だったからだと思います」
ただ、DHの選手は他にもいるわけですが、その中で大谷選手が抜きん出ている理由、すごさは何でしょうか。
井口さん「盗塁だと思います。ホームランに関しては、昨年は9月に手術があり、離脱して9月は1本もホームランを打っていないです。なので50本はいくだろうなと思いました。盗塁の数が今年は飛躍的に伸びましたよね。ほとぼりキャンプからスタートの練習にかなり力を入れてやってましたので、その結果が今年の51盗塁につながってると思います」
来シーズンの二刀流復活となったら、こういった50-50みたいな数字というのはどうなんですか?
井口さん「ホームランに関して言えばこのぐらいの50本という数字は打つと思いますが、盗塁に関してはやっぱりけがのリスクとか色々ありますので、ここまで伸びてこないのかなと思います」
今シーズンだけ、今シーズンならでは?
井口さん「盗塁に関しては、私はそう思います」
そしてDH、DHですとこれまでMVPはいなかったわけですが、今年MVPという点ではどうでしょうか?
井口さん「可能性は非常に高いと思います。勝利貢献度のWARというポイントがあるんですが、やはり守っていないとそのポイントがほぼゼロなんですが、今年は大谷選手この成績ですからMVPはかなり近いと思います」
WARというポイントがあるんですか?
井口さん「これは攻撃力もそうですし、守備力のポイントも合算してのチーム貢献度ということなので」
それがDHだと守備の面では反映されないけれども、それを上回るこの記録ということですね。
今シーズンは結婚して真美子夫人やデコピンの存在があります。その影響もありますか?
井口さん「もちろん奥様の存在、そしてデコピンの存在はかなり大きいと思います」
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■現地アメリカの盛り上がりは?■現地アメリカの盛り上がりは?
現地アメリカの盛り上がりはどうでしょうか。ロサンゼルスから報告です。
現地アメリカの盛り上がりは? 力石大輔記者「盛り上がってます。もちろん盛り上がってます。試合はないんですが、盛り上がっています。きょう(19日)、試合はなかったんですが偉業達成の瞬間、一般紙、スポーツ紙はもちろん、芸能に強いものまで速報で報じていました。 今回、実は50-50と同時に注目されているのが大谷選手の攻撃のとんでもない大爆発です。6打数6安打3ホーマー2盗塁10打点というものなんですが、英語ではこう言います。『Went 6 for 6, 3 Home runs, 2 stolen base, 10RBIs』。こちら、新しい早口言葉のように言われ始めてきています。実際、MLBドットコムはこう言っています。『1試合1選手の攻撃面としてはスポーツ史上最高のものではなかったか』というものです。 これに反応したのがプロバスケットボールNBAレイカーズでキングと呼ばれている、レブロン・ジェームズ選手です。レブロン・ジェームズ選手はとんでもない人気があり、インスタグラムのフォロワー数は1億5000万人いますが、大谷選手にこうコメントしました。『この男は信じられない!すごい!』というものだったんです。バスケの方が野球より人気が高いのがアメリカなんですが、そのレブロン・ジェームズ選手、最高峰の選手が『信じられない』といっているのが大谷選手なんです。 きょうの伝説の一日で、野球という枠を完全に超えてしまったんではないかと言えそうです」
相当な盛り上がりのようですね。野球界にとどまっていないようです。
井口さん「世界中の人がオオタニといえば誰でも知っていますよね」
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■プレーオフ進出に大谷選手「夢に見ていた舞台」■プレーオフ進出に大谷選手「夢に見ていた舞台」
50-50を達成した大谷選手ですが、同時にプレーオフ進出も決めました。大谷選手も「夢の舞台だ」と語っていたわけですが、井口さんはメジャー時代にプレーオフを勝ち抜きワールドチャンピオンに2度輝いています。大谷選手は、井口さんがたどった道を行くわけですが、レギュラーシーズンとプレーオフというのは違うものですか?
井口さん「長いレギュラーシーズンと違い、ポストシーズンは短期決戦ですから、勢いに乗っていくことが大事です。ですので、残りの試合も勢いに乗ったままポストシーズンに入っていくことが一番大事だと思います」
選手のモチベーションというのは、どのくらい変わるものですか?
井口さん「シーズン当初は自分のことばかりやっていた選手が、8月9月ポストシーズンになると『チームのために頑張るぞ』となりますし、ベンチでも勝つとロッカールームでかける音楽が一つになってきて、その曲を聞くと『さあ行くぞ』とみんながなるようになってきます。雰囲気はまったく違います」
大谷選手の戦い方も変わっていくのでしょうか。
井口さん「大谷選手は打席ごとに役割をしっかりやってきましたから、役割は変わらないと思います。おそらく攻めもかなり厳しくなってくると思いますので、逆にフォアボールで出て走る形になってくる形が増えるのかなと思います」 プレーオフ進出決定について
大谷選手はプレーオフ進出に関して「アメリカに来てからずっと夢に見ていた舞台。今度はそこに向けてまた1から頑張りたい」と言っていました。先輩である井口さんからメッセージをお願いします。
井口さん「この舞台を目指してドジャースに移籍したわけですので、これを力に変えてさらなる活躍を期待したいです」
(スーパーJチャンネル「newsのハテナ」2024年9月20日放送)
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