九州学生アメリカンフットボール1部リーグ戦が7日に開幕した。福岡教育大4年で主将を務める竹内寛一郎選手(21)は「学生スポーツ人生の最後まで、甲子園を目指して頑張りたい」と、大学から始めたアメフトでも、球児として憧れ続けた阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)でのプレーを目指している。
松山市出身。父親同士が知り合いだった縁で、プロ野球・西武の田村伊知郎投手(29)が、兵庫・報徳学園高時代に、全国高校野球選手権大会と選抜高校野球大会に出場し、甲子園でプレーする姿に憧れを抱いて、小学生から野球を始めた。
松山北高3年だった2020年は、主将で遊撃手で3番打者。しかし新型コロナウイルス感染拡大防止のため、各都道府県で独自に大会こそ開かれたものの、全国高校野球選手権大会は地方大会も含めて中止に。「小学生の頃から甲子園出場が夢だったので、悔しい気持ちだった」と一気に目標を見失っていた。
大学で野球を続ける気にはならなかったが、アメフトの全日本大学選手権決勝「毎日甲子園ボウル」の会場が、甲子園だったことを思い出す。「甲子園を目指すことが自分がスポーツをする意味だった」と気づき、再び夢を追いかけることにした。
1年の冬から司令塔となるQB(クオーターバック)を担い、パスには自信を持つ。「野球は走攻守の三拍子が必要だが、アメフトのポジションは分業制だからこそ、一つのことを追求できる」。ランニングスローなどを身につけ、精度の高いパスを武器としてきた。
1984年創部のチームは今年で40年と節目を迎えるが、リーグ戦の過去最高成績は2位で、8日の初戦は福岡大に7―28で敗れた。優勝に向けて厳しいことは承知の上だが「自分のやっているスポーツが甲子園につながっているというモチベーションでやってきた」と語り、リーグ戦では、パスで計1000ヤード獲得を目指す。
1部リーグは福教大と福大の他に、2連覇を狙う九州大、西南学院大、久留米大、鹿児島大の構成となっており、総当たり戦で11月4日まで行われ、優勝チームは全日本大学選手権に出場する。11月16日に福岡・春日公園球技場で開かれる2回戦から登場し、東海代表か北海道代表の勝者と対戦する。【藤田健志】
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