大相撲秋場所3日目(10日、東京・両国国技館)
○琴桜(押し出し)翔猿●
大関4場所目の琴桜が辛くも白星を拾った。大関として初めてとなる初日からの3連勝にも「特に変わりはない」と淡々と話した。
先場所まで4連勝しているものの、動きのある翔猿との相性はあまり良くない。立ち合いで右を差してかいなを返し左上手を探る。肩越しの上手を離して首を巻く体勢になり体が立った。かいなを返しながらそのまま強引に寄り立てると、土俵際で相手は右からの下手投げ。琴桜が左胸から落ちると同時に相手も土俵を飛び出した。琴桜は「相手が落ちるところは見えていなかった」と振り返った。
琴桜の体がやや早く落ちたようにも見えたが、立行司・木村庄之助の軍配は琴桜に上がり、結局、物言いはつかなかった。土俵下で見守った九重審判長(元大関・千代大海)は「流れがある。(翔猿は)土俵の外で空中に飛んでいる。何もできない」と取組後、説明した。
霧島、貴景勝が相次いで大関から陥落し、今場所は早くも2敗目を喫した豊昇龍との2大関。琴桜は「こういう白星を大事にして。一日一番集中してやっていくだけ」。横綱・照ノ富士が不在の中、番付最上位として自身初の賜杯につなげられるか。【武藤佳正】
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