第1走者・佐藤選手「良いレースできた」
スウェーデン・イエーテボリで「世界マスターズ陸上選手権」(8月13~25日)が開催され、50~54歳までのM50クラス男子400メートル(4×100)リレーで日本チームが優勝した。8月17日に競技が行われ、新潟県長岡市の佐藤政志選手(51)が第1走者を務め、タイムは44秒08で世界新記録を更新した。【板鼻幸雄】
チームは佐藤選手のほか、第2走者の水口政人選手(50)=神奈川県、第3走者の赤堀弘晃選手(52)=兵庫県、第4走者の譜久里武選手(53)=沖縄県。スタートから加速した佐藤選手は1位でバトンをつないだ。続く水口、赤堀両選手がバトンをつなぎ、アンカーの譜久里選手が引き離した。それまでの世界記録44秒47を0秒39縮めて、優勝のゴールテープを切った。
チームの4人は普段離れた場所に住み、一緒に練習する機会はない。それでも日ごろの練習の中にリレーのバトン渡し練習を組み入れたりと練習を怠らない。今大会、4人が顔をそろえリレー練習を行ったが、走り方やバトンの渡し方などを確認する程度だったという。佐藤選手は「第1走者は緊張したが、良いレースができた。優勝と世界新記録を目標にやってきたので4人で喜び、うれしかった。心をひとつにしたバトンリレーだった」と振り返った。
佐藤選手は学生時代、社会人と陸上を続けてきた。35歳からマスターズ陸上に取り組み始め、今も走り続ける。これまで大けがをして走れなかったことや、リレーメンバーから外れ補欠に回ったこと、大会には出場したがバトンが渡らなかったこともあった。2018年、M45クラス男子400メートルリレーでは金メダルを手にすることができた。だが世界新記録は出せず、悔しい思いをした。
現在、佐藤選手は長岡市でネクストアスリートクラブ、ネクストスポーツクラブを主宰している。子供から大人まで幅広い年齢層に陸上、体操を指導。佐藤選手は「年齢によっていろいろな楽しみ方があると、若い人たちに伝えていきたい。自分自身もこれからも走り続けます」と話した。
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