入賞を報告する赤崎選手=熊本市中央区の開新高で2024年9月5日午前9時48分、野呂賢治撮影

 パリ・オリンピック男子マラソンで6位入賞を果たした赤崎暁選手(26)=九電工=が5日、母校の開新高校(熊本市中央区)を訪れ、入賞を報告した。赤崎選手は後輩らに「誰にでもチャンスがある。夢に向かって頑張って」と呼び掛けた。

 パリのコースは高低差があって石畳で足を取られやすく「五輪史上最難関」とされていた。赤崎選手はそんなコースで自己記録を更新。2時間7分32秒の記録を出した。

 全校生徒から拍手で迎えられ、花束を受け取った赤崎選手は、幼少期は小柄で体が弱かったこともあり、さまざまなスポーツを経験し、陸上競技に携わる経緯などを紹介した。

花束を受け取り拍手で送られる赤崎選手=熊本市中央区の開新高で2024年9月5日午前9時58分、野呂賢治撮影

 高校時代の思い出として、恩師である男子駅伝部の木村龍聖監督(52)から「陸上面だけでなく、あいさつや『報連相(報告、連絡、相談)』、人を思いやる心など、人間性の部分も教えてもらえた」と感謝を示し、「勉強は得意でなくても、そういった人間性をしっかり学んでから卒業していってほしい」と思いを伝えた。

 五輪では、プレッシャーがかかっていたというが「応援してくれる人や周りのスタッフらに支えられ、臨むことができた。本当に心の底から楽しいと思えるレースができた」と周囲への感謝も述べた。

 現地で応援した木村監督は「一時先頭にも立ち、メダル争いを繰り広げた素晴らしい6位入賞」とたたえた。そして「彼はまだ成長段階にあるので、焦らず一歩一歩やるべきことをやればもっと上にいけるはず」と更なる飛躍に期待した。【野呂賢治】

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