米大リーグ、ドジャースの大谷翔平選手(29)が21日に行われたメッツ戦で、日本選手単独最多のメジャー通算176本塁打となる5号2ランを放ち、松井秀喜氏(元ヤンキースなど)の記録を抜いた。新天地のドジャースで打率3割6分8厘、5本塁打(21日時点)と好スタートを切った大谷だが、今季はここまで「三振率」が改善され、強い打球を示す指標の「ハードヒット率」も上昇。米大リーグ機構(MLB)が公表しているデータからも、好調ぶりが示されている。
打席数に占める三振の割合を示す三振率を巡り、大谷は、2021年=29・6%▷22年=24・2%▷23年=23・9%-と改善傾向にあったが、今季はここまで17・9%(20日時点)と昨年以上に改善されている。
三振率が改善されている点について、大リーグ評論家の福島良一さんは「あらゆる球種にしっかりとコンタクトできている証拠。これまで以上に打撃技術が向上しているのでは」と指摘する。
打球の初速が95マイル(時速約153キロ)以上の打球速度であることを示すハードヒット率は、全打球における強い打球の割合を示す指標で、長距離打者ほど割合が高いとされる。今季の大谷で注目されるのは、このハードヒット率が向上している点だ。
ハードヒット率は、21年=53・6%▷22年=49・8%▷23年=54・2%-で推移していたが、今季は60・0%(20日時点)と上昇。MLB全体でも5位とトップクラスに位置している。
福島さんは「大谷選手の場合はしっかりとコンタクトしながらも、強い打球を打つことができるのが最大の特徴」と指摘。「エンゼルスでは勝負を避けられるケースも多かったが、ドジャースでは勝負されるケースが増えたことも大きい。また、ストライクゾーンでの好球必打に徹しているともいえる」と話している。(浅野英介)
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