◆「解任ブースト」二の舞はごめん
新潟戦で指示を送る町田の黒田監督©FCMZ
J1初昇格の今季、町田が国立で戦うのは3回目。指揮官は「もうそろそろ、この辺で結果を出したい」と苦笑いを浮かべる。というのも2戦2敗と相性が悪いからだ。4月は昨季王者のヴィッセル神戸に、7月は横浜F・マリノスにいずれも1-2で敗れた。J2だった昨季も東京ヴェルディに2-2と引き分けており、黒田監督は就任以来、国立で勝てていない。 浦和のヘグモ監督が27日に解任されたことも町田にとっては懸念材料になる。解任によって選手が奮起する、いわゆる「解任ブースト」が起こりうるからだ。7月の横浜M戦はブーストが発動した形になり、ハッチンソン監督の初陣で躍動した横浜Mに押し切られた。横浜Mに敗れて肩を落とす町田の下田(左)ら©FCMZ
暫定的に指揮を執る浦和の池田伸康コーチについて、同級生でもある黒田監督は「彼は周りに親しまれるタイプなので、選手も『よしやるぞ』という感じになると思う」と警戒する。相次ぐ主力の移籍で5月の前回対戦時からメンバーが入れ替わっている浦和に対しては「やりたいことが洗練されてきている。今が1番良い状態なのでは」と印象を明かした。 前節の新潟戦は0-0に終わり、これで8月は4試合のうち3試合が無得点と、決定力不足が勝ち点を積み上げられない要因となっている。チームはゴール前でのシュートやパスの精度を課題に挙げ、攻撃の改善にミーティングの時間を割いた。◆「僕らが全勝すればいい」
浦和戦はイエローカード累積の仙頭啓矢、浦和からレンタル移籍中の柴戸海の2人が出場できず、ボランチはともに足元の技術が高い下田北斗、白崎凌兵のコンビが予想される。7月にJ2清水から加入後、攻守で存在感を示している白崎は「攻撃でアクセントをつけられる自負がある。相手を揺さぶって攻撃を色付けしたい」と意気込む。一方、FW相馬勇紀はコンディション不良で引き続きベンチを外れそうだ。新潟戦でパスを送る町田の白崎©FCMZ
浦和戦を含めて残り10試合と優勝争いが佳境を迎えようとする中、最大5あった2位との勝ち点差は2まで縮まった。30年ぶりの6連勝と勢いに乗る2位サンフレッチェ広島が勝って、町田が負ければ5月中旬から守ってきた首位の座を明け渡すことになる。 白崎は「僕らが残りを全て勝てば優勝できて、それをどのチームも邪魔できない」と首位の優位性を強調しながらも、「過度なプレッシャーを感じることなく目の前の試合に集中したい」と気を引き締めた。 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。